情報システムがいらないって本当?不要論が浮上した理由と今後必要な情報システム教えます!

近年ITツールの利便性向上に伴い、専門的な知識がなくても業務に支障がないということで情報システム(以下情シス)の不要論が浮上している。

  • 本当に情シスは不要なのか?
  • なぜ情シス不要論が浮上したのか?その背景は?
  • 今後必要な情シスとは?

など、本記事では情シス不要論について深掘りしていく。

あなたの会社でこれから情シスを配置する必要があるのか、参考にしていただきたい。

本当に情シスはいらないの?情シスの2つの役割とは

「不要」だと言われている情シスの業務の役割について解説していこう。

情シスの役割は多岐にわたりますが、主に以下について注力しながら業務を進める。

  • 各部門が情報システムによって利益を生み出せるようサポートすること
  • 社内全体の情報システムにおける課題を解決すること

インフラの保守や社内サポートなどの定型業務に時間を割くことも多いが、本来の役割である「利益創出」と「課題解決」の2つにつながるように、情シスとして運営していかなければならない。

また、情シスは社内の業務効率化を考え、必要なITツールの導入を検討する役割がある。

組織にはどのようなITツールが便利なのかを見極めて導入するため、ITに関する知識も必要だ。

情シスの業務は、企業全体を運営していくうえで重要であり、組織を陰で支える縁の下の力持ちだと言える。

なぜ情シス不要論が浮上したのか

情シスには重要な役割があるにもかかわらず、なぜ不要論が浮上したのだろうか。主な理由はこの2つである。

情シスの業務が直接利益につながらないと思われているから

「情シスの業務は直接利益につながらない」という意見があり不要論が浮上した

社内のシステム運用やサポートなどは『ノンコア業務』とされており、その業務自体は利益に直結しないが、情シスは企業のコア業務を円滑に遂行するために、必要な作業を請け負っているポジションであるにもかかわらず、ノンコア業務が中心の情シスに対して専属の人員を配置することに疑問を感じている経営者がいるように、”経営者が明確な業務内容を把握していない”ことが挙げられる。

実際情シスをなくしてしまうと、システム関連を各部署でバラバラに対応する必要があるため非効率だ。

それぞれの部署のコア業務に集中できなくなるため、生産性が下がってしまうのは間違いないだろう。

ITスキルが不要になってきているから

近年、専門的なITスキルがなくても導入・運用ができるシステムが登場していることから、情シス不要論が浮上した。

ITスキルが不要となれば、情シスを廃止する案が出てきても不思議ではない。

さらに、今はクラウド上でデータ管理などシステム運用をする企業も増えてきている。

クラウド上であれば運用元はサービス提供者であるため、システム運用に携わる人が不要になるため、わざわざ情シスを配置してまでシステム管理や運用をする必要がないことから、不要論が浮上している。

このような時代の流れが、情シスの存在の希薄化を加速させている。

不要だなんて言わせない!情シスの重要な役割4選

情シス不要論が唱えられていますが、情シスは間違いなく必要だと言えます。

その理由となる情シスの重要な役割について、以下の4点に絞って解説していこう。

IT戦略の策定やシステムの企画

まず情シスの重要な役割として挙げられるのは、『IT戦略の策定やシステムの企画』である。

業務遂行にともなう基幹システムや情報システムを策定したり、IT戦略を打ち出したりするのは、情シスのもっとも中心となる業務といっていい。

このような業務に携わるには、ITに関するスキルが必須である。

情シスに高度なITスキル保持者がいなくても、パッケージソフトやSaaSを活用する際、外注業者と自社の橋渡しをする者は必要だ。

近年では、情シスがこのような立ち位置にいることが一般的になってきた。

既存システムの運営・保守

次に、『既存システムの運営・保守』も情シスの重要な役割の1つである。

ITが進化し、社内での利用機器が多岐にわたる今、既存システムの運営や保守を担う情シスの負担はより重くなっている。

運営・保守については具体的に以下のような内容が挙げられる。

  • ハードウェアの保守・管理
  • PCなどの各端末のソフトウェア・ライセンスの管理
  • LANやWi-Fi、ルータなどのネットワーク管理
  • 社内サーバやクラウドの管理

自社で取り扱うIT機器によっては、PCやネットワークだけでなくOSやアプリケーション、クラウドに関する知識も必要になるケースもある。

これらの業務をすべて外注している企業もあるが、情シスが請け負うことですべて社内で完結するため、効率化を図れるところがメリットだ。

社内インフラの整備

『社内インフラの整備』も企業にとって欠かせないため、情シスの重要な役割になる

以下のIT機器を購入したり、設置・設定をしたりするのが『社内インフラの整備』である。

  • PC
  • プリンタ
  • サーバ
  • ネットワーク
  • ストレージ

多くの企業では一連の設定作業を情シスが行い、PCを貸与された社員がすぐ使えるようにしている。

また、近年はリモートワークを導入する企業も増えてきているため、それに対応するITインフラも重要だ。

リモートワークにおいては社内情報盗取やサイバー攻撃を防御する必要があると同時に、業務効率化のためのインフラ整備を視野に入れつつ、必要な設備を取り入れていかなければならない。

サポートデスク・ヘルプデスク

インターネット接続に関するトラブルや、システムが突然停止するなど、社内で日常的に起きるITトラブルに対応する『サポートデスク・ヘルプデスク』も、情シスの重要な役割である。

システムの不具合から端末操作の指導など、サポート内容は多岐にわたるため、サポートやヘルプデスクの業務は幅広い知識が必要になるし、回答や対応方法が定型化できるものはマニュアルにまとめるなど、効率化を図ることも情シスの業務だと言えるだろう。

さらに、コミュニケーションスキルが高い人ほど各部署への円滑な対応が可能なため、プラスのスキルとして有効だ。

今後求められる「情シス」のあり方

情シスは不要!といわれないためには現状に留まらず、常に進化していかなければならない。

そこで今後求められる情シスのあり方について以下の通り解説していこう。

先進的なITツールの活用法を共有する仕組みづくり

今後の情シスには、先進的なITツールの活用法を共有する仕組みづくりが求められる。

自社の業種や事業内容、具体的な業務において必要かつ先進的なITツールは何かを考え、情報を集め関係部署に提供する。その際、現場の業務プロセスにまで踏み込んで、そのシステムが有効であるかを検証する必要がある。

各業務を遂行していくなかで、『利益創出』『効率化』が明確になる先進的なITツールを導入しなければならない。

さらに、情シスだけがITに関して把握するのではなく、社内全体で共有する仕組みづくりが大切だ。

そうすることで、それぞれの社員のITの知識も底上げできるだろう。

業務プロセスの見直し

業務プロセスを見直し、効率化を図っていくための提案をすることも情シスに求められる。

慣れた業務プロセスを変更したくない、または受け入れられないことで先進的なITツールを導入できない企業も多いのではないだろうか。

また、社員のITツールに対する理解度や受容度が追いついていないこともあるだろう。

そこで情シスは、めまぐるしく発展していくITを活用していかなければ、企業としての発展も見込めないことを提唱していかなければならない。

まずは企業の古い体質を一新したり、社員のマインドを変えたりすることから始めよう。

そして全社的に業務プロセスを見直すことを受け入れられると、ITツールの活用が有効的なものになるだろう。

本当に情シスはいらない?いや必要だ!

今回は、情シスは不要なのかというテーマで解説してきたが、実際は企業にとって間違いなく必要な部署だといえる。

主な情シスの業務としては先述した通り

  • IT戦略の策定やシステムの企画
  • 既存システムの運営・保守
  • 社内インフラの整備
  • サポートデスク・ヘルプデスク

また、進化し続けるITに追いつくべく、今後求められる情シスのあり方については

  • 先進的なITツールの活用法を共有する仕組みづくり
  • 業務プロセスの見直し

であるといえる。情シス担当者だけでなく、全社員がITを活用できる仕組みを整えることが重要だ。

今回の記事を参考に、自社に取り入れてみていただきたい。

ぜひ一度無料相談にお問い合わせください。