Windows11をMicrosoftアカウントなしでセットアップする方法

~何はなくともネットワーク切断せよ~

Windows10の時はセットアップ時にMicrosoftアカウントを入力する設定がスキップできたのでが、Windows11ではスキップできなくなってしまった。Windows11 Pro/Home セットアップ時にMicrosoftアカウントを入力(作成)を回避してセットアップを完了させる方法を紹介しよう。

Windows11 Pro.インストールからセットアップの流れまでを合わせて紹介するので、ぜひ最後までご覧いただきたい。

【Windows11(22H1まで)】をインストールする方法

1.Windows11セットアップ開始画面

Windows11インストールディスクを挿入してDVDから起動する。起動すると最初はこの画面が表示されるので、画面表示の設定で問題が無ければそのまま「次へ」をクリックする。

2.インストールするOSの選択

インストールするWindows11のエディションを選択する。今回はWindows 11 Pro.をインストールするので選択して「次へ」をクリックする。

3.ライセンス条項への同意

ライセンス条項に同意する場合は、チェックを入れて、「次へ」をクリックする。

4.アップグレードor新規インストールの選択

OSをアップグレードする場合は上のアップグレードを、新規インストールの場合は下のカスタムをクリックする。

5.インストールする場所の選択

インストールする場所(ストレージ)を選択する。今回は仮想マシン上に作成してディスクは1つしかないので「ドライブ0」を選択して「次へ」をクリックする。

特にこだわりがなければそのまま「次へ」で進める。

6.Windowsをインストール

Windowsがインストールされる。

【Windows11(22H1まで)】インストール後の手順

次にインストール後のセットアップに進む。LANケーブルで有線接続していた場合はこの時点でLANケーブルを抜くこと。

1.国または地域の選択

Windows11のセットアップが完了すると、最初にこの画面が表示されるので、「日本」を選択して「はい」をクリックする。

2.キーボードレイアウトの選択

「Microsoft IME」を選択して「はい」をクリックする。

3.2つめのキーボードレイアウトの追加

2つ目のキーボードレイアウト追加画面が表示されるので「スキップ」をクリックする。

4.ネットワークに接続する

オフラインでセットアップを続けるので「インターネットに接続していません」をクリックする。

既にネットワークに接続されている場合は何も表示されない。

5.今すぐ接続して、デバイスをすぐに使い始めよう

もう一度確認の画面が出るので「制限された設定で続行」をクリック。

6.このデバイスを使うのは誰ですか?ユーザー名の入力

「User」や「admin」等、ユーザー名の入力をする。もちろんひらがなや漢字も使える。

ここで入力した名前がローカルアカウントとして作成される。

7.確実に覚えやすいパスワードを作成する

パスワードを入力し「次へ」をクリック。この時点でパスワードが決められない場合は何も入れずに「次へ」で進めてもOK。

後でも良いのでパスワードは必ず作成すること。

8.デバイスのプライバシー設定の選択

位置情報やデバイスの検索など、プライバシー設定の確認をしよう。何も問題が無ければそのまま「次へ」を数回クリックしよう。

「いいえ」にしてもセットアップは進むので、プライバシーを気にする方は項目を確認して「いいえ」にしよう。

9.準備中

暗転して文字が表示されたらセットアップが進んでいるのであとはしばらく待つだけ。

10.セットアップの完了

これでセットアップ完了。オフラインでセットアップしたのでアプリがダウンロードされていない状態である。

ネットワークに接続できれば自動でダウンロードされるので、このまま使い始めても大丈夫だ。

オフラインの場合はこの手順だが、インターネット接続可能な状態でセットアップすると、若干手順が変わる。
Microsoftアカウントの入力画面が出てしまい、どうにもならなくなってしまった場合は次の手順を試してみよう。

【Windows11(22H1まで)】すでにMicrosoftアカウントの入力画面が出ている場合のマイクロソフトアカウント入力の回避手順

1.いったん戻る

Microsoftアカウントの入力画面である。

この状態になると、どこをクリックしてもMicrosoftアカウントを入力しない限り先に進めなくなるので、画面左上の「←」をクリックしていったん戻る。

2.インターネットに接続できない状態にする

STEP1の前に戻ったので、この画面でLANケーブルを抜く、無線ルーターの電源を切るなどインターネットに接続できない状態にしよう。

オフラインで続行できない場合はWindows11 22H2でマイクロソフトアカウント入力の回避方法を参照してみよう。

3.このデバイスを使うのは誰ですか?ユーザー名の入力

オフライン時のSTEP6と同じ画面になった。この先はオフライン時と同じ進め方でセットアップ可能だ。

!セットアップ画面の違いに注意!

インターネット接続可能な状態でセットアップを実行した場合、オフライン時と若干画面遷移が異なる。

セットアップ途中で、デバイスに名前を付けましょうの画面が表示されたらデバイス名を入力して「次へ」もしくは「今はスキップ」をクリックして先に進めよう。

デバイス名はそのPCの名前になるのでわかりやすい名前を付けよう。
アルファベット15文字以内で、ハイフン。ダッシュ、アンダースコア、以外の文字は使えないので注意。

Windows11 22H2でマイクロソフトアカウント入力の回避方法

Windows11で「ネットワークに接続しましょう」の画面がスキップできない場合は、インストール後の初期セットアップ画面で、コマンドプロンプトを起動し「oobe\BypassNRO.cmd」と入力することによりマイクロソフトアカウントの設定画面をスキップして回避できる。

1.初期セットアップ「国または地域の選択」画面でSHIFT+F10を入力

OSインストール後の「国または地域はこれでよろしいですか?」の画面が表示されたらキーボードの「SHIFT+F10」を入力する。※ネットワークから切り離した状態でセットアップすること!

DELL製PC、とりわけノートパソコンの場合、マルチメディアキーが優先されているためShift+F10が反応しない機器があるようだが、キーボードの左下辺りにある「Fn」キーと、キーボードの左上にある「Esc」キーを同時に押せば、ファンクションキーがロックされてファンクションキーが優先される。今後も、ファンクションキーとマルチメディアキーを切り替える場合には、「Fn」キーと「Esc」キーを同時に押すことで、簡単に設定が切り替わる。

2.コマンドプロンプトでoobe\BypassNRO.cmd

コマンドプロンプトの画面が表示されるので

oobe\BypassNRO.cmd

と入力しエンター。エンター押下後自動的に再起動される。

3.再起動後セットアップを続行

再起動後セットアップを続けると、少し画面が変わって左の表示になるので「制限された設定で続行」をクリックしてセットアップを勧めよう。

これ以降のセットアップ方法について不安な方は画面付きで説明しているので【Windows11(22H1まで)】インストール後の手順のSTEP5以降をご覧いただきたい。

oobe\BypassNRO.cmdで再起動後にマイクロソフトアカウントの入力を求められてしまう場合はネットワークから切断されているか確認してほしい。インターネットに接続できる状態ではマイクロソフトアカウント入力を求められてしまう。

no@thankyou.comとは

Googleで「windows11 microsoftアカウント スキップできない」で検索するとヒットするサイトでマイクロソフトアカウントを回避する手順としてマイクロソフトアカウント作成のフォームに『no@thankyou.com』と入力し適当にパスワードを入力するとエラーになりアカウントの作成をスキップできるという情報が出ている。

ドメインの所有者を確認できるwho isというサイトで検索したところ「thankyou.com」は所有者がいるようで、作成したno@thankyou.comもアカウントが実在する可能性がある。(スペルがちょっと違うthankyu.comも所有者あり)

他にも適当なアカウントを入力すると回避できるとこのことだが、仮に悪意のある所有者が該当のアカウントを持っていた場合は予期せぬ被害に巻き込まれてしまう可能性がある。(悪意がないアカウントの場合はそのアカウントの保有者に迷惑をかけていることになる)

不適切な方法ではなく問題の起こらない方法でマイクロソフトアカウントの入力は回避可能なので、当ブログをご覧いただき、適切な方法でセットアップをしていただければと思う。よく使われるドメインや間違えやすいドメインは悪意のあるマルウェアが仕込まれている可能性がありますので注意していただきたい。

そもそもMicrosoftアカウントって必要?

Microsoftアカウントが使われるシーンとしては、

  • OneDriveの利用
  • Microsoft365の利用
  • Microsoftストアの利用

主にこの3つになる。

Windowsにマイクロソフトアカウントでサインインすると、この3つのサービスを利用する際もシングルサインオンで自動的にサインインされるので利用するときにに改めてIDパスワードを入力する必要がなくなる。

といっても、マイクロソフトアカウントを別で取得して、サービスを利用するタイミングでサインインすれば問題なく利用できるので、Windows自体はローカルアカウントでサインインしても全く問題ない。

特に企業や学校で利用するパソコンについてはドメインユーザーでサインインしてる使う方が多いし、Windowsにマイクロソフトアカウントでサインインするメリットは今のところなさそうだ。ということで現状では初回セットアップにマイクロソフトアカウントは不要と考えている。

というわけで今回はWindows11でMicrosoftアカウントを使わずにセットアップする方法をお伝えした。