ウイルス対策ソフトはひとつだけ!複数入れてはいけない理由
ウイルスを完璧にシャットアウトしたいからといって、複数のウイルス対策アプリを入れてはいけない。
セキュリティ対策の基本となるウイルス対策ソフトは対象となるプロセスを監視し、OSと密接に関わって動く。もし同様のウイルス対策ソフトをインストールすれば、それぞれのウイルス対策アプリがメモリーを占有し、お互いに全てのプロセスをスキャンしようとするだろう。
このようにソフトが複数あるとスキャンする対象が増え、導入している端末のメモリを消費し動作が重くなるだけでなく、互いに競合してしまうため不具合が発生する可能性も否めない。場合によっては利用しているシステム全体が不安定になり、障害が発生することもある。
ウイルス対策ソフトはインストールされた端末内のシステムを監視し、害があるソフトやプログラムがあれば検知、削除する機能があるが、この機能が複数のウイルス対策ソフトを導入していた場合に誤作動をすることがある。
ウイルス対策ソフトは、最新の情報へ更新するために外部と接続することが多い。したがって一方のソフトのアップデートを、もう一方のウイルス対策ソフトが、外部と接続しようとする不審な動きと判断してしまう可能性がある。そうすれば、お互いを排除しようと働いてしまい、システムに不具合が発生し、場合によっては深刻な障害が起きる可能性もある。
そのため、ウイルス対策ソフトが複数ある状態で動作が重くなるなどの不具合が出た場合は、1つを残して他を削除すること。ソフトによって機能は異なるため、優先度が低いソフトをアンインストールする。
基本的にはPC画面上で該当するウイルス対策ソフトを選び「アンインストール」を選択することで対応可能なことが多いが、手順は各ソフトによって異なるため、公式のマニュアルを参考にするか、提供しているベンダーに問い合わせよう。
ウイルス対策ソフトには専用のアンインストールツールがあり、公式サイトで提供しているケースがある。この場合は、必要なツールをダウンロードし、PCの電源を落としてからセーフモードで立ち上げよう。その後、ツールを使ってウイルス対策ソフトを削除すれば症状を解消できるが、セーフモードでもソフトの削除が上手くいかないケースもあるので、この場合も、対象となるセキュリティソフトの公式サイトに問い合わせみよう。
Windowsには、「Windows Defender(ウィンドウズディフェンダー)ウイルス対策」というウイルス対策機能が標準装備されている。しかしMicrosoft Defenderは、搭載されている機能が、最低限必要な範囲に限られているのと、運用面での疑問やトラブルについて相談する専用の窓口がないため、問題が起きても自己解決するしかないというサポート面の不安があるので有料のウイルス対策アプリをインストールするのが望ましいが、新しいウイルス対策アプリを入れると、Windows Defenderは停止され、新しいアプリがウイルス対策の機能を担う。ここまでは問題ないが、さらに別のウイルス対策アプリを入れると、2つが混在することになるのでウイルス対策アプリをインストールするなら1つまでにしよう。