フリーソフトは扱い注意!パーティション操作ソフトで失敗しても復元できるバックアップ法
Windowsの内蔵ドライブは複数のパーティション(仕切り)で分けられている。例えば、Cドライブとは別にデータ保存用のDドライブが確保されていることもある。この場合、Dドライブを削除してCドライブに組み入れるパーティション操作が可能。逆に、CドライブしかないパソコンでCドライブを縮小してDドライブに割り当てるといった操作も可能だ。このように、パーティションを広げたい、あるいは分割したいなどの理由でパーティション操作をすることがあるが、間違った操作をするとWindowsが起動しなくなることがある。
Cドライブ、Dドライブはエクスプローラーで確認できるが、エクスプローラーでは確認できないパーティションもある。例えば、ドライブの先頭にあり、パソコンの起動時に必要なファイルが保存されている「EFIシステムパーティション」というものがあるが、これを削除すると、恐ろしいことにWindowsが起動しなくなる。また、「回復パーティション」を削除すると「回復」が実行できなくなる。
Windowsでは標準ツールの「ディスクの管理」を使ってパーティションを操作できるが、消してはいけないパーティションは削除できない作りになっており、トラブルが起こる心配はない。しかし、フリーソフトはユーザーの高度なニーズにも応えるため、あえて危険な操作も可能な作りにしている。しっかりと確認し、ミスがないように操作することが肝心だが、本記事ではそれでもミスしてしまった時の対処法を紹介する。
UEFIモードでWindows 10が起動しないときの対処法
システムファイルの自動修復からEFIパーティションの再構築まで段階的に進めるのが効果的だ。以下の手順でデータ修復が可能な場合もあるが、操作ミスが原因でデータを失うリスクもあるので、重要なデータが含まれている場合は、専門業者に依頼する方が安全だ。
1・スタートアップ修復を実行する
インストールメディア(USB)を使って起動し、Windowsの修復機能を試みる。
1・インストールUSBをPCに挿入し電源を入れる
2・「Windows セットアップ」が起動したら「次へ」→「コンピューターを修復する」
3・「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択
4・修復完了後、自動で再起動される
2・コマンドプロンプトからbootrecコマンドを実行する
スタートアップ修復で直らない場合は、手動でブートセクターを修復する。コマンドプロンプトの入り方含むbootrecの実行手順は次のようになっている。
1・インストールUSBからPCを起動
2・「Windows セットアップ」→「次へ」→「コンピューターを修復する」
3・「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」を選択し、以下のコマンドを順に入力してEnterを押す。
bootrec /FixBoot
bootrec /FixMbr
bootrec /ScanOs
bootrec /RebuildBcd
4・完了後、「exit」で終了し再起動
3・UEFIファームウェア設定を確認・修正する
UEFI設定が適切でないと、OSが正しく起動しません。BIOS設定画面で確認・修正しよう。
1・PC起動時に「DEL」キーまたは「F2」キーを押してBIOS画面へ入る
2・「Boot」タブで「Boot Mode」を「UEFI」に変更
3・「Secure Boot」の有効/無効を適宜切り替え(通常は「無効」推奨)
4・設定を保存して再起動
4・EFIパーティションを再構築する
EFIパーティションが破損している場合は、DiskPartとbcdbootコマンドで手動修復が可能だ。
1・インストールUSBから「コマンドプロンプト」を開き、以下のコマンドを順に入力してEnter
diskpart
list disk
select disk 0 (通常は0、複数ある場合は確認)
list volume
select volume X (EFIと記載されているボリューム)
assign letter=Z
exit
cd /d Z:\EFI\Microsoft\Boot\
bootrec /FixBoot
bcdboot C:\Windows /l ja-jp /s Z: /f UEFI
2・「exit」で終了後、再起動
Windows 10がUEFIモードで起動しない原因には、スタートアップ修復の失敗やEFIパーティションの破損、UEFI設定ミス、ブートマネージャーの異常、ハードウェア故障などが考えられるが、自己対応が難しいと感じたら、早めに専門業者へ相談し、安全にデータを保護してほしい。