Microsoft Copilotとは?基礎知識や使い方を解説

Microsoft Copilot(コパイロット)とは、Microsoft社が提供する生成AIサービスの ことである。OpenAI社が開発した「GPT-4」とMicrosoftが従来提供していた検索エンジン「Bing」を組み合わせた生成AIサービス「Bing Chat/Bing Chat Enterprise」が、新たに「Microsoft Copilot」として、2023年12月から提供されるようになった 。

マイクロソフトのCopilotは、手軽にAIを導入するために用意された、マイクロソフトのAI戦略の中核製品である。業務に合わせ複数のCopilotが用意されており、マイクロソフトでは各業務に特化したCopilotによって、短期間に比較的容易にAIを導入することを目指している。

英語のCopilotは日本語で「副操縦士」と訳すことができ、「Microsoft社のAIは副操縦士として、操縦士である人をサポートする」という意味が込められており、Microsoft Copilotのロゴは、人とAIの握手をイメージして作られている。

Microsoft Copilotは、Microsoft 365をはじめとするMicrosoftの様々な業務アプリケーションやサービスと連携して使える点が大きな特長である。Microsoft Copilotの活用で、手軽に生成AIを業務に導入できるようになる。

業務に合わせたCopilotで仕事をスムーズに

Microsoft Copilotに関して、業務部門、セキュリティ運用、ソフトウェア開発など様々な製品群が提供されており、最も有名なのが「Copilot for Microsoft 365」である。多くの企業で日常的に利用されているOfficeアプリケーションにCopilotを組み込むことで、ナレッジワーカーの生産性向上を実現することを狙った製品となる。

ソフトウェア開発者の生産性向上を支援するのが「GitHub Copilot」である。Copilotシリーズの中で最初に提供が始まった。AIがコーディングを支援してくれるツールで、マイクロソフトでは「55%コーディングスピードが高速化する」と説明している。

開発のプロではなく、現場担当者がソフトウェア開発を行うことを支援するのが「Microsoft Copilot Studio」である。ユーザー企業がカスタムCopilotをローコードで開発可能な統合プラットフォームであり、1100以上のプラグインとコネクタが標準搭載され、OpenAI GPTとプラグインの作成と使用が可能となっている。自分だけのCopilotをゼロから作成できるプラットフォームとなる。

セキュリティ運用における生産性向上を支援するのが、「Security Copilot」だ。クラウドベースのAIプラットフォームで、インシデント応答、脅威ハンティング、インテリジェンス収集など、さまざまなシナリオでセキュリティ担当者をサポートし、作業を効率化する。

業務部門の生産性向上を支援するのが「Dynamics 365 Copilot」だ。マイクロソフトのビジネスアプリケーション「Dynamics 365」を利用する際の生産性をあげるためのAIアシスタントで、データ分析、顧客管理など多岐にわたる業務の自動化、さらにユーザーが洞察を深めていくためのサポートを行う。

各産業別に特化したCopilotを提供するのが、「DAX Copilot」である。医療分野に特化したもの、Sales分野に特化したものなど、産業別のCopilotを提供し、現場の生産性向上を実現していく。

Copilotの料金体系

業務部門のMicrosoft Copilotには、以下の3つの料金プランがある(2025年4月時点で)。

 CopilotCopilot ProMicrosoft 365 Copilot
月額料金無料(ユーザー/月)3,200円(ユーザー/月)4,497円(ユーザー/月)
※法人向けプラン加入要
主な機能・テキスト、音性、画像機能を使用したチャット
・ドキュメントやWebページの要約 など
・WebバージョンのWord、Excel、PowerPointなどでCopilotの利用
・迅速なAI画像生成 など
・Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook、Microsoft TeamsでCopilotの利用
・企業向けデータ保護 など

まずは無料で試してみたい方におすすめなのは1つ目の「Copilot」プランだ。「Copilot Pro」は個人向け有料プランで、「Copilot for Microsoft 365」は法人向け有料プランである。どちらもMicrosoft 365のWord、Excel、PowerPointなどで、Microsoft Copilotを利用できる。

Microsoft Copilotの注意点

Microsoft Copilotは手軽に開始可能でありながらとても便利なサービスだが、現状は以下の点に注意してほしい。


・画像生成など一部機能の使用は、マイクロソフトアカウントへのサインインが必要。

・Microsoft Copilotによって生成された回答には、不適切な表現や誤った情報が含まれる可能性があるので、利用の際は情報に誤りが無いか適切に判断する必要がある。回答だけでなくCopilotが参照したリンク先も表示されるので、ソース元で情報の正確性や信頼性を確認することが重要だ。

・入力したデータがAIの精度向上のため使用されることがあるので、入力しても良い情報か判断の上で利用をおすすめする。有料プランでは商用データは保護され、保存されず再利用もされない。

・Copilot for Microsoft 365等で、自分が作成した過去のデータを活用したい場合は、Microsoftのクラウド「OneDrive」にデータをアップロードしておく必要がある。

・数年以上前の古いPCを使っている場合、PCのメモリ容量が少ない、またはCPUやGPUへの負荷が大きくAI処理に時間がかかっている点から、Copilot for Microsoft 365の利用時に「作業がスムーズに進まない」「重くて動かない」といった事態に陥る可能性があるので、Copilot for Microsoft 365をストレスなく利用して生産性を高めるには、AIの動作に最適な最新型PCへの切り替えを推奨する。

・Copilot for Microsoft 365を利用するには、Microsoft 365 Business Standard または Business Premium サブスクリプションが必要となる。Microsoft Office 2021のような永続版の製品では利用できないので、切り替えが必要となる点に注意。

Microsoft 365上でMicrosoft Copilotを利用すると、WordやExcel、PowerPoint、Teamsなどを使った作業の効率化や生産性向上が期待できる。Microsoft Copilotが短時間で生成したたたき台をブラッシュアップすることで、精度の高いアウトプットの作成が実現するだろう。

本記事で紹介したCopilot for Microsoft 365を活用し、企業のナレッジワーカーがより重要な業務に集中する環境を作るには、最新のPCを選ぶことが大切だ。最新のWindows 11と十分なメモリを搭載したPCならば、Microsoft Copilotのパフォーマンスを発揮しやすくなるだろう。