初心者向け・Windows 11を便利に使う設定・機能・テクニック集
Windows 11は、2021年にリリースされたWindows 10の後継となるOSだ。2025年10月14日にWindows 10のサポートが終了してしまうが、Windows 11へは無料でアップデートできる。前バージョンからの変更点や新機能などがあるので、使い方を覚えておくと作業効率を高められる。
本記事では、Windows 11の使い方やおすすめの機能やテクニックなどを、初心者にも分かりやすく解説する。より便利にWindows 11を使用するために役立つ内容なので、ぜひ参考にしてほしい。
Windows 11の便利な使い方~おすすめ設定・カスタマイズ編~
1.マウスとキーボードを設定する
Windows 11を使う際、マウスとキーボードの設定を自分好みにカスタマイズすると、作業効率が向上します。マウスのポインター速度を調整することで、カーソルの動きが自分の手の動きにマッチし、よりスムーズな操作が可能です。左利きの方であれば、主ボタンを入れ替えることで操作性を高められます。
キーボードに関しては、テキストカーソルの太さや同じキーを押し続けた際の入力の待ち時間を調整し、タイピング時の見やすさや反応の速さを向上させられます。具体的な設定変更の手順は以下の通りです。
・マウス設定・
1・Windowsキー+Iキーから「設定」画面を表示する
2・「Bluetoothとデバイス」→「マウス」を選択
3・「マウスポインターの速度」でポインター速度を調整
4・「マウスの主ボタン」で左右を入れ替える
・キーボード設定・
【カーソルの太さの調整】
1・「設定」画面を表示し、画面左側の検索欄に「キーボード」と入力する
2・「入力設定」をクリックする
3・「入力」の設定画面にある「テキストカーソル」をクリックする
4・「テキストカーソルの太さ」のスライダーを調整する
【表示までの待ち時間の調整】
1・「設定」画面を表示し、画面左側の検索欄に「カーソル」と入力する
2・下にスクロールして「カーソルの点滅速度の変更」をクリックする
3・「表示までの待ち時間」のスライダーで調整する
これらの設定を行うことで、Windows 11をより快適に、効率的に使用できる。
2.スタートメニューの位置を変更する
Windows 11はスタートメニューが画面中央に配置されているが、これを左側に変更することも可能だ。Windows 10のレイアウトに慣れているユーザーは、左側配置にすることで、スタートメニューへのアクセスがしやすくなる。変更の手順は以下の通りである。
1・タスクバーのアプリがない箇所を右クリックする
2・「タスクバーの設定」をクリックし、設定オプションを表示する
3・「タスクバーの動作」にある「タスクバーの配置」を左揃えに変更する
この設定変更により、Windows 11のスタートメニューを自分好みにカスタマイズし、より使いやすい環境を作れる。
3.スタートメニューをカスタマイズする
Windows 11のスタートメニューは、自分好みにカスタマイズ可能である。スタートメニューは、上段に「ピン留め済み」のアプリ、下段に最近使用したアプリなどが表示される「おすすめ」が配置されている。
ピン留め済みのアプリは追加や削除ができ、よく使うアプリへのアクセス向上が可能である。手順は以下の通り。
1・スタートメニューを開く
2・アプリの一覧からピン留めしたいアプリを右クリックし、「スタートにピン留めする」をクリックする
3・既にピン留めされているアプリを削除する場合は、「スタートからピン留めを外す」をクリックする
この操作で、よく使うアプリをすぐに起動でき、効率的に作業を進めることができる。
4.PCアイコンをデスクトップに表示する
過去のWindows OSでは「PC」「マイコンピュータ」などのアイコンが表示されており、各ドライブなどにアクセスできたが、Windows 11の初期設定では表示されていない。
しかし、設定の変更によりWindows 11でも表示させることができる。手順は以下の通り。
1・スタートボタンを右クリックして「設定」を開く
2・「個人用設定」→「テーマ」「デスクトップアイコンの設定」をクリック
3・「コンピュータ」にチェックを入れ「適用」をクリックする
以上の手順で、デスクトップにPCのアイコンが表示され、ファイルやドライブへのアクセスが迅速になる。
5.ウィジェットをカスタマイズする
Windows 11のウィジェットは、日々の情報やタスクを手軽に確認できる便利な機能である。天気予報やニュース、カレンダーなど、さまざまな種類のウィジェットをカスタマイズできる。カスタマイズの手順は以下の通り。
1・タスクバーの「ウィジェット」アイコンをクリックする
2・「ウィジェット」の右にある「+(ウィジェットを追加)」をクリックする
3・表示されたウィジェットの中から好きなウィジェットを選択して「ピン留めする」をクリックし追加する
4・不要なウィジェットは「…」メニューをクリックして「削除」を選択する
ウィジェットをカスタマイズすることで、必要な情報をすばやく確認できます。
6.起動アプリを再設定する
Windows 11の既定アプリとは、特定の拡張子を持つファイルをクリックした際に起動するアプリのことである。規定アプリを変更することで、好みのアプリでファイルを開けることができる。例として.htmlの規定アプリをGoogleChromeにする手順を解説する。
・アプリを指定して拡張子を変更する方法・
1・タスクバーの「スタートボタン」を右クリックして「設定」を選択する
2・「アプリ」→「既定のアプリ」をクリックする
3・アプリ一覧から「GoogleChrome」を選択する
4・「.html」の直下にあるアプリをクリックして「GoogleChrome」を選択→「OK」をクリックする
・拡張子を指定して既定アプリを変更する方法・
1・上記と同じ手順で「既定のアプリ」まで進む
2・検索窓に「.html」と入力すると、現在の既定アプリが表示される
3・既定アプリをクリックし、候補のなかから「GoogleChrome」を選択→「OK」をクリックする
既定アプリの設定を変更することで、拡張子ごとに使いたいアプリを起動できます。
7.スタートメニューにコントロールパネルを表示する
Windows 11の初期設定では、各種設定に使うコントロールパネルをダイレクトに開けないが、スタートメニューにピン留めすることで、手軽にアクセスできる。
コントロールパネルとは、基本的な動作や外観の設定変更ができるツールである。コントロールパネルを頻繁に使用する方は、スタートメニューにピン留めすることで作業効率を高めることができる。設定変更の手順は以下の通り。
1・「スタートメニュー」を開いて「すべてのアプリ」をクリックする
2・「コントロールパネル」を右クリックする
3・「スタートにピン留めする」を選択する
これにより、スタートメニューから直接コントロールパネルを起動でき、設定変更やシステムの確認が迅速に行える。
Windows 11の便利な使い方~おすすめ機能・テクニック編~
1.スクリーンショット(キャプチャ)で画面を保存する
スクリーンショットは、画面上の情報を画像として保存する便利な機能である。Windows 11では、以下の方法で全画面のスクリーンショットを撮影できる。
スクリーンショットを画像ファイルとして保存するには、Windowsキー+Print Screenキーを押して全画面のスクリーンショットを撮影すると、自動的に「ピクチャ」にある「スクリーンショット」フォルダに保存される。
画像ファイルとして保存しない場合は、Print Screenキーを押すと、全画面のスクリーンショットがクリップボードにコピーされる。
このほかにも、指定した範囲だけのスクリーンショットを撮るなど複数の方法がある。
2.「クリップボード」を使いコピペの効率を上げる
Windows 11のクリップボードとは、コピーアンドペースト作業の効率化に役立つ機能である。Ctrlキー+Cキーでコピー、Ctrlキー+Vキーでペーストができるが、最後にコピーしたデータだけしかペーストできない。クリップボードでは、コピーしたデータを任意に選んでペーストできる。
クリップボードを使って、文字列と画像をコピペする手順は以下の通り。事前にクリップボードがオンになっているかWindowsキー+Vキーにて確認しよう。
1・文字列を選択し、Ctrlキー+Cキーでコピーする
2・画像を右クリックして「画像をコピー」を選択する
3・貼り付けたい位置でWindowsキー+Vキーを押すと、コピーした履歴が表示される
4・履歴から貼り付けたいテキストを選択する
5・同じ手順で画像もペーストする
6・履歴を削除するには、履歴の右上にある「…」をクリックして「削除」を選択する
3.ファイルを圧縮・解凍する
Windows 11では、ファイルの圧縮・解凍を簡単に行える。ファイルの圧縮は、複数のファイルをまとめ、やり取りしやすくすることが目的である。圧縮したファイルをもとに戻すことを解凍と呼ぶ。圧縮・解凍の手順は以下の通り。
1・ファイルやフォルダを右クリックして「ZIPファイルに圧縮する」を選択すると、ZIP形式で圧縮される
2・分かりやすいようにファイルに名前をつける
3・ZIP形式のファイルを右クリックして「すべて展開」を選ぶ
4・「圧縮(ZIP形式)フォルダーの展開」の画面が表示される
5・展開するフォルダーを指定する
6・指定した場所に圧縮されたファイルが解凍される
大量のファイルを効率よく送信する際や、スペースを節約する際に便利だ。
4.「集中モード」や「応答不可モード」を使い作業効率を上げる
Windows 11に搭載されている「集中モード」や「応答不可モード」は、作業時の集中力を高めるための機能である。このモードを活用すると、必要な通知のみを受け取りながら作業に没頭できる。
※ Windows エディションやビルドバージョンによって通知を制御するモードの表記は異なる。
「集中モード」の設定方法は以下の通り。
1・タスクバー右側のネットワークとスピーカーのアイコンをクリックする
2・「集中モード」をクリックすると、「重要な通知のみ」に表示が切り替わり、集中モードが有効になる
3・もう一度「集中モード」をクリックすると「アラームのみ」に切り替わる(アラーム以外は通知されない)
4・さらにもう一度「集中モード」をクリックすると、通常モードに戻る
「集中モード」の重要な通知の設定内容を変更する手順は以下の通り。
1・「集中モード」を右クリックして「設定を開く」を選択する
2・設定画面の「優先度リストをカスタマイズ」をクリックすると、優先度の一覧が表示される
3・初期設定では通話・SMSメッセージ・リマインダーになっており、必要なければチェックを外す
4・画面を下にスクロールすると通知されるアプリが表示されるので、必要なければクリックして「削除」を選択する。追加したければ「アプリを追加する」から選択する。
「応答不可モード」の設定方法は以下の通りである。
1・スタートボタンを右クリックして「設定」を開く
2・「システム」にある「通知」をクリックする
3・「応答不可」の右にあるスイッチを「オン」にすると応答不可モードが有効(オン)となる
「応答不可モード」の重要な通知の設定内容を変更する手順は以下の通りである。
1・上記と同じ手順で「通知」まで進む
2・「優先通知を設定する」をクリックする
3・初期設定では通話・SMSメッセージ・リマインダーになっており、必要なければチェックを外す
4・通知されるアプリも表示されるので、必要なければクリックして「削除」を選択する。追加したければ「アプリの追加」から選択する
上手に活用することで、無関係な通知による中断を防ぎ、効率的な作業が実現できます。
5.「スナップウィンドウ」で複数のウィンドウを整列する
「スナップウィンドウ」は、複数のウィンドウを特定のサイズで整列できる機能である。この機能を使えば、作業スペースを最大限に活用しつつ、異なるアプリケーション間での移動がスムーズにできる。スナップウィンドウで2画面に分割する手順は以下の通り。
1・ウィンドウの右上にある「最大化/最小化ボタン」にポインタと合わせると、整列パターンが表示される
2・整列したい箇所を選択すると選択箇所にウィンドウが整列する
3・ほかに複数のウィンドウを開いている場合、残りのスペースに配置するウィンドウを選択する
スナップウィンドウは、ショートカットキーでも設定できる。ショートカットキーと、それに対応する動作は以下の通り。
・Windowsキー+← 左矢印キー:左側に成立する
・Windowsキー+→ 右矢印キー:右側に整列する
・Windowsキー+↑ 上矢印キー:左上もしくは右上に整列する(画面の右もしくは左側に整列している場合のみ)
・Windowsキー+↓ 下矢印キー:左下もしくは右下に整列する(画面の右もしくは左側に整列している場合のみ)
・Windowsキー+↓ 下矢印キー:最小化する
・Windowsキー+↑ 上矢印キー:最大化する
スナップウィンドウ機能は、複数のアプリケーションを同時に使う際の効率が高まるのでぜひ活用してみてほしい。
6.「仮想デスクトップ」を使い作業スペースを広げる
仮想デスクトップとは、デスクトップを仮想的に追加して作業スペースを拡大する機能である。これにより、異なるプロジェクトやタスクを整理して効率的に作業できる。仮想デスクトップの設定方法は以下の通りである。
1・タスクバーの「タスクビュー」アイコンをクリックする
2・ポインターを合わせたら表示するポップアップにある「新しいデスクトップ」を選択して仮想デスクトップを追加する
3・追加した「デスクトップ2」をクリックして切り替えができる
デスクトップを切り替えるときは、Windowsキー+Ctrl+← 左矢印キー or → 右矢印キーで切り替え可能である。
追加した仮想デスクトップは壁紙を変更できるが、仮想デスクトップを閉じると壁紙設定はリセットされる。
7.「コレクション」を使い素早く情報収集する
Windows 11のコレクション機能は、ブラウザで見つけた情報を効率的に集めるための便利なツールである。標準ブラウザのMicrosoft Edgeのみで利用できる。使用方法は以下の通り。
1・ブラウザの右上にある「コレクション」のアイコンをクリックする
2・ガイダンスが表示されるので「次へ」をクリックする
3・「Pinterestのアイデアをもっとみる」と表示されるので、必要であれば「OK」をクリックする
4・「新しいコレクション」が作成されるので、名前を変更する
5・追加したいテキストや画像を右クリックして「コレクションに追加」→保存したいコレクションを選択する
コレクションにメモを追加する方法は以下の通りである。
1・メモを追加したい情報がある「コレクション」を選択する
2・情報を右クリックして「メモの追加」をクリックする
3・メモを入力して右下のチェックマークをクリックする
コレクション内の情報は後で簡単にアクセスでき、必要に応じて編集や整理が可能である。
コレクションを使えば、関連する情報を一箇所にまとめて後で素早く確認できる。
Windows 11は適切な使い方や便利な機能・テクニックを活用することで、より快適に使用できる。紹介した内容を自分に最適化し、使いやすい環境を構築してみてほしい。










