AI処理は任せろ!「NPU」とは
NPU(エヌピーユー)とは Neural network Processing Unit の略で、AI処理を専門に行うプロセッサーである。 従来のCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)とは違い、NPUはニューラルネットワーク(人間の脳の働きを模範して、データからパターンを学習するモデル)を用いて整数型の計算を効率的に実行し、 結果や結論を導き出す「推論」に特化している。本記事では、最近のプロセッサーに搭載されることが増えてきたNPUの概要について紹介しよう。
NPUの特徴
「NPU(エヌピーユー:Neural network Processing Unit:ニューラルプロセッシングユニット)」は、その名前のとおり、ニューラルネットワーク、つまり、人間の脳の働きを模範して、データからパターンを学習するモデルを処理するための専用の処理装置となる。
パソコンにも搭載されているCPUやGPUでも同様の処理を行うことができるが、様々な命令パターンの処理に対応するための汎用的な構造を取ることから「電力あたりの処理効率」は専用の処理装置であるNPUの方が優れている。
NPUの「電力あたりの処理効率」の良さから、パソコンだけでなく、スマートフォンなど身の回りの端末にも搭載され、今後も増えていくであろう、AIに対応したアプリケーションのローカル実行の流行に対して、ますますその存在価値が高まっていくものとして注目されている。
AI処理の高速化
NPUは、AI処理を高速化するために設計されており、AI処理のスピードと効率を飛躍的に向上させることができる。
具体的な例として、リアルタイムでの画像認識、音声解析、自然言語処理などに効果を発揮する事が期待されている。
CPU負荷の軽減
負荷が大きいAI処理をNPUが担うため、CPUの負荷が低減されることによりCPU処理のアプリケーションなどの遅延を抑えられる。
低消費電力
NPUは、8ビット整数のINT8での演算などのAIの推論処理に特化した設計になっているため、CPUやGPUが処理するよりも消費電力を抑えることができる。これにより、スマートフォンなどのバッテリー駆動のデバイスにおいても、長時間の使用が可能となる。
オンデバイス環境
NPUが手元のデバイスに搭載されることにより、AI処理のためにインターネット経由でクラウドやサーバーにデータを送る必要が無くなるため、リアルタイム性が求められるような処理(例:オンライン会議などのカメラ映像のリアルタイムな背景合成や、目線補正など)が可能になる。
また、プライバシーデータや、機密情報を含むようなデータを扱う場合(例:プライバシーや機密情報を含む写真や映像、音声をAIで加工、合成、文字起こしするなど)にもデータを外部に出すことなくデバイス内で処理を行うことが出来ようになり、セキュリティやプライバシー保護の向上を見込むことができる。
CPU、GPU、NPUの違い
CPU、GPU、NPUの大まかな違いは下記のようになる。概念的なものであり実際の構造はメーカーなどにより異なる。
CPUは高性能で複雑な制御や様々な命令を実行することができる演算ユニットを少数備えて(4コアや8コアなどと表現される)順次処理を行う構造となっている。
GPUは、CPUよりもシンプルな演算ユニットを多数備えて(CUDAコア10240基や、ストリーミングプロセッサー6144基などと表現される)並列処理を得意とする構造となっている。最新のものでは汎用のものに加えて、レイトレーシングやAI処理に特化する演算ユニットを備えたものが主流になっている。
NPUはCPUやGPUよりもシンプルな演算ユニットを多数並列かつ多段に配置され、それぞれが相互に接続し、人間の脳神経細胞(ニューロン)を模した構造になっている。この特殊な構造により、AI処理を非常に効率よく処理できるようになっている。
NPUでAI処理の効率化
NPUは、各社の大規模言語モデルやAI技術への対応が進んでおり、今後さらに需要が高まっていくことが予想される。現時点においてNPUを活用するAIアプリケーションは多くないが、将来的にはAIサービスが充実すると期待されている。AIアプリケーションを利用したい方は、NPUを搭載したデバイスを使用すると、より効率良く実行できるためおすすめだ。












